今年もRubyKaigiに参加してきました。今年は函館。だてだて。途中でトークに関する感想が出てくるが、聞いたやつ全部に関しては書いておらずピックアップしているし、どちらかと言うとトークに重点を置かずにほぼ函館に関する記録になっている。
Day -1
今年は家族と一緒に、前々日から函館入りして観光をしていた。もはやRubyKaigiに合わせて年に一度の家族旅行をしていると言っても過言ではない。
函館は、どちらかと言うと自分の中ではイメージがぼんやりした観光地だった。五稜郭があるのは知っていたが、それ以外に何が有名で、どういう歴史がある土地なのかは知らなかった。なんなら新選組最後の土地が五稜郭だということすら知らなかった。あとなんだろ、イカ? というくらいの非常にぼんやりしたイメージだった。
函館に降り立つと、僕のそんな横山大観の絵みたいにぼんやりしたイメージは、一気にギュッと引き締まった。桜が満開の函館は、とても素晴らしい場所だった。のんびりとしていて、いい意味で色彩の淡い、スッキリとした町だった。
五稜郭は、とても美しい公園だった。まず大きさがちょうどいい。歩いて一周してちょうどいい感じ。形も美しい。星型の外形は言わずもがな、内側も大変良い。土塁があることによってメリハリのある内部の構造は、散歩にうってつけだ。そして何より五稜郭の中に無数に植えられた桜の美しさに息を呑む。もう尋常じゃない数の桜が植わっている。同僚は「一生の間に見た桜の数より多かった」と言っていた。それは言いすぎかもしれないが、わからんでもないなというくらいたくさんの桜に囲まれていた。囲まれていたと言うか、内側も桜だらけだ。すごい。
— kinoppyd (@GhostBrain) April 20, 2026
個人的に感動したのは、六花亭五稜郭店だ。そのあまりに美しい内装に、思わず息を呑むほどの迫力がある。五稜郭に面した壁一面がよく手入れされたガラスになっており、まるで舞台のように美しい背景を持つレジカウンターが圧巻だった。壁一面の巨大画というものは大迫力でパワーを感じるが、それの自然版だ。
午後にホテルに戻ると、地震がやってきた。幸い、自分も子どもたちもホテルの部屋にいたため安全だった。この地震は後々RubyKaigi参加者の交通を阻む厄介なファクターとなる。皆さん本当にお疲れ様でした。
なんかあったらあかんな pic.twitter.com/NNoo9eq6Ur
— kinoppyd (@GhostBrain) April 20, 2026
地震の影響で、飲食店の挙動が探り探りだったので、夕飯の調達に支障をきたしたのがつらかった。
Day 0
相変わらず家族と観光。北海道のホテルの朝食ビュッフェはすげえな。なんでいくらかけ放題なんですか? どうやってやってるの?
この日は函館山にのぼった。メガネが吹き飛ばされるという意味がわからんくらいの強風だったので、当然ロープウェイは動いておらず、タクシーに登ってもらった。函館山の展望台は大変に景色が良く、昼間でこれなら夜はまっこと素晴らしいのだろうと容易に想像できた。日本三大夜景と呼ばれるだけはある。展望台から眺めているときも子供がマジで吹っ飛びそうな風が吹き荒れていたので本当に怖かった。そらケーブルカーも止まるわ。どうやら函館山のケーブルカーは、中継点なしのロープ一本張り男気仕様らしいので、普通に怖い。
すげーー!!! #rubykaigi pic.twitter.com/MUy3smqCnP
— kinoppyd (@GhostBrain) April 21, 2026
赤レンガ倉庫も散歩をした。これはまあ、横浜の赤レンガ倉庫とそんなに違いはない。古い建物の中にモダンなお店がいっぱい入っていて、歩いているだけでも大変楽しい。ただ、赤レンガ倉庫街の落ち着いた雰囲気からのラッキーピエロは、これ環境公害なんじゃないか? と思った。ラッキーピエロ、ハンバーガー界のドンキ感がある。味はおいしかったが。
この日は羽田発函館行きの飛行機が飛ばず、またしてもRubyistたちが路頭に迷わされる日となった。幸い新幹線というリカバリができた人が多かったようだが、予定もおおいにとっ散らかってしまってみんな大変だっただろうと思う。みなさん本当にお疲れ様でした。
Day 1
キーノート、激エモだった。3年越しの約束を果たすモリスさんの姿は輝いて見えた。shioyamaさんとの熱い共演はあまりにもよくできている演出で、ミラクルだなと思った。ただRuby::Boxはバグりまくっているらしいので、そちらはそちらで頑張ってほしい。大変そう。
こういうチャンスが発生するために、各社スポンサーをしてRubyの未来に賭けてるんだなぁと思うといい話だ #rubykaigi
— kinoppyd (@GhostBrain) April 22, 2026
はすみさんのPicoRubyトークは、もうRubyKaigiではおなじみになってしまったが、やはり楽しい。はすみさんはなんかとんでもなく手が速くいろんなことができてすごい。
はすみさんなんでも作ってるな #rubykaigiA
— kinoppyd (@GhostBrain) April 22, 2026
同僚のydahさんのパーサーの話は、正直難しすぎて全然頭に入ってこない。今度本人に説明してもらわないと無理だなと思った。ただなんかすごそうだなという凄みだけは感じた。
koicさんは相変わらずRubyKaigiのロックスターで、見ていると勇気をもらえる。というか、なんかRubyKaigiの登壇者の人たちは異常に多種多様なことをやっている人たちが多くて、恐れおののく。
RubyKaigiのロックスター、koicさん #rubykaigiA
— kinoppyd (@GhostBrain) April 22, 2026
はるかさんさんの話もすごかった。積み上げている技術はそれぞれ理解できるのだが、なんでその境地に経つことができるのかわからんくらいすごかった。100歩先を行っている先輩という感じだ。
オフィシャルパーティーではマグロの解体ショーや美味しいビールなどが乱舞しており、よきだった。あんまりパーティーに馴染めない自分にしては珍しく色んな人と話せたし、楽しい一夜だった。その後、イカレた元同僚がいきなり夜中に五稜郭を見に行くと言いはじめ、夜中にパーカー一枚で真っ暗な五稜郭の入口を彷徨うことになった。どうして。
— kinoppyd (@GhostBrain) April 22, 2026
Day 2
朝猛烈に体調が悪かったのでギリギリまで寝ていたら、本当にギリギリになってしまいタクシー移動。しかし、函館のタクシーの運転手さんはみなフレンドリーで、いい意味で驚く。初日からずっとタクシー移動をしていたが、みんな漏れなく話しかけてきてくれて、函館情報を提供してくれる。個人タクシーにいい思い出が無いので個人タクシーは嫌いだったが、函館は個人タクシーに乗ったほうがむしろ面白いかもしれないと感じた。それはそれとして、急いでいるので目的地までの間に観光案内はしてくれなくて大丈夫です。
キーノートのJRubyの話はホントすげえなと思う、いろんな意味で。JRubyが生まれた経緯もすげえし、ちゃんと動くのもすげえし、とにかくすげえ。昔ちょっと使っていた事があったけど、本当に動作が速いし本物のスレッドが手に入るのでとても良かった。
#rubykaigi ノベルティオブイヤー、Net protections さんの徳利、ほんま可愛い pic.twitter.com/DFEfhVBsAV
— kinoppyd (@GhostBrain) April 23, 2026
日中も圧倒的に体調がわるく、公演の方は本当につまみつまみでしか聞けなかったのだが、hachiさんのトークテーマをなぜか先回りするはすみさんの話はめちゃくちゃ面白かった。自分から見たらもう神々のじゃれ合いに見える。
意図せずhachi sanのトークネタを全てなぎ倒していくはすみさん #rubykaigiC
— kinoppyd (@GhostBrain) April 23, 2026
夜はnoteさんのドリンクアップに参加したが、いか太郎という店で出てきた食事が本当にバカみたいに大量で、しかもめっちゃ美味しいというすごいサプライズを浴びた。これが函館のメシか……東京では感じることができない満足さだった。特にイカとウニがうまい。無限にすすっていられる。刺身、鍋、干物の海鮮まつりの中でジンギスカンだけ浮いていたのがやや面白かった。しかし体調が悪なので早々に撤退。
Day3
相変わらず朝の体調があまり良くなかったが、なんとか起き上がれたので市電を使って会場に向かった。前日、なにやらSmartBankさんがすごく面白いものを配布していて、受け取るには整理券が必須とのことだったので、Ruby committers and the world を最初から聞きたいという気持ちをぐっと堪えて列に並ぶ。無事整理券は手に入れられた。
ついに手に入れたぞ #rubykaigi pic.twitter.com/njpA3mHuGS
— kinoppyd (@GhostBrain) April 24, 2026
お昼には、Day1にRubyコードで音を鳴らすという登壇をしていたasonasさんがSmartHRのブースでライブをやっており、大変にブチ上がった。数日間見ていて思ったが、やはりライブ会場みたいな場所は良い。取り仕切っていたosyoyuさんはすごいなぁと思った。
Evil Martians のファンなので、DSL for DSLの話は面白かった。トリッキーでエレガントか、愚直でシンプルか。いい話。
hsbtさんの淡々と話すRubyリリースの話もよかった。僕たちはこの苦労のお陰で楽しくコードを書けてるんだなと毎年実感している。
朝に手に入れた整理券を使って、SmartBankさんのBoard43のワークショップに参加した。RP2350を使ったオリジナルのボードで、256個のWS2812がデフォルトでビルトインされた、クレジットカードサイズのボードだ。加速度センサやスピーカーも載っており、めちゃめちゃよくできている。GPIOも何本か取り出せるポートがあり、だいぶ遊べそうな構成になっている。ボードを設計した方にハンズオンしてもらい、あまりにもよくできたWebインターフェイスにも感動しつつ、Lチカ(情操教育)を行った。帰りの空港や電車の中でコツコツ遊び、ちょっと良いサイコロとかを作っていた。
SmartBankさんのボードめっちゃすごい……感動する #rubykaigi pic.twitter.com/gH8rShaFY3
— kinoppyd (@GhostBrain) April 24, 2026
Matzのキーノートは完全新作らしく、なるほど面白かった。今年はMatzも含めAIの話が多かったなーと思いつつも、AIと楽しく新作を作っているMatzを見ているとこちらも笑顔になる。
RubyのCLIツール、シングルバイナリで吐けるようになるとマジ覇権あるで #rubykaigi
— kinoppyd (@GhostBrain) April 24, 2026
そういえば、Matzにsmile argumentを売り込みにいったけど、あまり良い反応をもらえなかった。個人的にはほしいと思っているので、継続的に売り込んでいこう(じゃまにならない程度にね)。
この日の夜は、hacomonoさんの焼肉ドリンクアップに参加した。かなりバラエティに富んだメンバーの座るテーブルで、大いに話が盛り上がりとても良い会だった。会話も弾んだが、何より肉がバカ美味い。函館はなんでもうめえな。とても楽しかった。
その後はpixivさんのRubyIlluminatiuonsに参加していたけど、やはり体調がイマイチでいい感じのところで引き上げた。というか、函館は終電がえらいはやい。ホテルに帰る手段がなく、3日間タクシーに乗り続けることになってしまった。
イ カ 踊 り #rubykaigi pic.twitter.com/IbGP7sr0LE
— kinoppyd (@GhostBrain) April 24, 2026
Day4
これまでは家族のために、RubyKaigiが終わると即家に飛んで帰っていたが、今回は珍しくDay4にまとまった時間があったため、SmartHR主催の市電LTにスタッフとして参加した。市電はのどかで、たくさんの良いLTが聞けて、景色も楽しみ、最高だった。特に北海道勢の参加が多く、北海道の技術コミニュティの話などがたくさん聞けたのが良かった。地域には地域の技術コミュニティと郷があるのだ。
今日はね、市電でSmartHRプレゼンツLTがあるんですよ #rubykaigi pic.twitter.com/cJhSxo7koH
— kinoppyd (@GhostBrain) April 25, 2026
市電LTが終わると、荷物をコインロッカーに預けて最後に函館の町をブラブラと歩いた。五稜郭の桜はDay-1に比べるとさらに咲き乱れており、心に染み入る光景だった。五稜郭の中はほとんど桜で満たされており、またすべての桜に番号が振ってありよく管理されているため、景色も大変素晴らしい。思わず何周も歩いてしまうくらい人の心に訴えかける力を持った場所だった。公園としてもよくできている。適度に広く、しかし広すぎない。人は溢れかえるほどにはおらず、ゆったりと中で過ごせる。静かで、高低差があり、ほがらかな公園だった。またもう一度来たい。
歩くのに疲れたら、北海道立函館美術館にも立ち寄った。これは五稜郭の真横にある。いまは明治ごろ西洋画の影響を受けた日本画の展示をしており、横山大観や菱田春草などが展示されており、好みだった。自分の中でぼんやりとしたイメージだった函館が、最後に朦朧体でぼんやりと締められたのも、また何かの運命なのかもしれない。
— kinoppyd (@GhostBrain) April 25, 2026
それからいよいよやることもなくなり、空港に少し早めに向かって、Board43をいじくりまわし、帰路についた。
やったーちょっとかっこいいサイコロできたよ #rubykaigi pic.twitter.com/aCFt9xgvp0
— kinoppyd (@GhostBrain) April 25, 2026
スケジュールアプリ
今年のスケジュールアプリはほぼ去年を踏襲したが、ひとつだけどうしても試してみたい機能を追加してみた。ビーコン機能というやつで、自分がいまいる場所にピンを打ち、そのピンが30分維持されるという機能だ。
#rubykaigi のスケジュールアプリに、自分の居場所を30分だけ公開するビーコン機能をバグあっても文句なしベータで乗っけてみました。お試しあれ。https://t.co/JXLnn5ixQf
— kinoppyd (@GhostBrain) April 20, 2026
想定していたほど使われなかったけど、Day4でみんなが出歩いている様子がちらほら見えたのはとても楽しかった。もっといい感じのブラッシュアップアイディアお待ちしています。
RubyKaigi 2026
毎年楽しい。今年も本当に楽しかった。惜しむらくは持病で体調が優れなかったくらいだ。
今年のクリエイティブはGaji-Labo++さんが手掛けていて、スポンサートークでもそのことを紹介していた。印象的なロゴと、それが刻まれたパーカーのデザインが秀逸で、今後このパーカーに袖を通すたびに RubyKaigi 2026 を思い出して楽しい気持ちになると思う。
来年は宮崎県らしい。きっと来年もまた楽しい1週間になるだろう。
割と本気で六花亭五稜郭店に住みたい
— kinoppyd (@GhostBrain) April 26, 2026