RubyKaigi 2016 に行ってきました
RubyKaigi 2016
2016 09/08 〜 09/10 の三日間で、RubyKaigiが開催されたので、Ruby大好きなひとりとして参加してきました。
自分がRubyを触り始めたのはここ一年半くらいの話で、前回のRubyKaigiが開催された頃はまだRubyに本格的に染まる前だったので、自分がRubyistとして目覚めて初めてのRubyKaigiでした。
同じく大きなカンファレンスであるYAPCのお祭り感とは違って、ストイックにRubyの話題を中心にしたセッションが大半を占め、更にはCRubyやJRubyの実装にも深く立ち入った話が多く、単純にRubyを書く人だけではなくRubyを作っている人たちの目線を感じることも出来て、普段Rubyのコードを書いている自分から見て新鮮な刺激を感じました。(たまに全然Ruby関係ないよくわからないセッションもあって、それはそれで面白かったです)
今回のRubyKaigiのセッションの中で、ひときわ特徴的だったのは、コンカレンシーに関するセッションの数の多さと、CRubyに関するセッションの数の多さです。全40セッション中、6セッションがメインでコンカレンシーを、5セッションがCRuby(とそのエッセンス)を扱っていました。これは、ここ数年の関数型言語の考え方の流行だったり、マルチコアを活かしきるプログラミングをRuby3に期待している人が多いのだろうといった理由が感じられます。CRubyの話題の多さに関しては、Ruby3に向けてもっとコミッターに興味を持って欲しいという現コミッターたちの意識の表れではないかと思います。
半分は英語のセッションで、同時通訳も無かったので、必死に英語をリスニングして結構頭に効きました。面白いことに、日本語のセッションは英語の同時通訳があり、実に国際的なセッションなのだなということを感じました。
聴いたセッション
YAP(achimon)C::Asia Hachioji 2016 mid で、 Slack as a Game platform というLTしてきました
kinoppyさんの「Slack as a Game platform」 / kinoppyd さん - ニコナレ
タイトルのとおりです
YAPC::Asiaが去年最終回を迎えて、いつかYAPCで登壇したいなと思っていた夢が終わってから1年。やっぱちーが開催されると聞いて、忙しい時期だけど絶対にLTくらいは出来ると思って応募して、無事採択されたので喋ってきました。
本家YAPC::Asiaに比べるととてもこぢんまりしていましたが、それでも集まった人たちは楽しそうにセッションをしたりそれを聞いていたりして、YAPCってこんな感じだよな、って雰囲気を感じられて楽しかったです。
自社のセミナールーム以外でやるカンファレンスで喋るのは初めてだったので緊張したけれど、ニコナレの録音を聞く限りではまあそこそこうまく喋れていたようなので安心した。
あとで自分のトークを見返せる(聞き返せる?)ニコナレ、素晴らしいサービスですね。
blink(1)を買ったので、雑にGemを作ってSlack監視botを作った
blink(1)
プログラマブルなLED。同僚が社内の有志を募って共同購入して遊んでいたのを見て面白そうだったので、余ったものを売ってもらった。
たくさんの言語用のライブラリが用意されていて、大抵の人は好きな言語を使って開発できると思う。
用途
面白いなぁとおもって購入し、とりあえず一通りチカチカさせて遊んだけれど、特にこれといって用途が思いつかない。
同僚の人たちは、HTTPサーバーを立てて、リクエストに応じてLEDを光らせるAPIを社内公開するというよくわからない遊びに興じていた(しかも攻撃されてすごいことになっていた)が、とりあえず自分はSlackに新しいメッセージが投稿されたらチカチカ光るようにした。ついでに自分の名前がSlack上で呼ばれたら激しく光るようにして、誰かがリアクションをするとまた激しく光るようにした。
とはいえ、どちらかと言うとSlackだけではなく、HTTPサーバーを立ててリクエストで光るようにして、色んなサービスのリアルタイムAPIを繋げてピカピカ光らせるのが正しい使い方な気がする。
WindowsだとIFTTTと連携したりしていろいろ光らせられるらしいけど、Macにはそのソフトは用意されていない。
ならば自分で作るしか無いと思い、とりあえず予行練習ということで、blink(1)用のDSLを書いてみた。
S3クローンMinioを使って、自前MicroServices用データストレージを構築する
Minio
Minioという、S3のクローンサービスがある。Goで書かれたAWSのS3のオープンソースクローンで、API互換のあるすごいプロダクトだ。Minioの起動時のヘルプに書かれている説明が非常にわかりやすいので、そのまま引用する。
Minio - Cloud Storage Server for Micro Services.
S3は使いたいが、個人プロダクトだからそんな派手な利用をするわけではないし、そんなちまちましたことでS3の料金をシミュレーションしてわざわざ胃を傷めたくないので、何かしらいい感じのクローンが無いかと思って探していたところ、普通に[s3 互換][検索]でぐぐったら上の方にこのエントリが出てきたので、早速試してみた。
なお、Minioはサーバー版のDLページに移動すると書いてあるが、「Minio server is under active development. Do not deploy in production.」とのこと。確かに、コミット履歴を見てみると、そこそこの勢いで更新され続けている。自分は単なる自分用のしょうもないサービスのストレージに使いたかっただけなので問題ないが、素直にプロダクション環境に使いたいなら、S3を使ったほうが良さそう。あるいは、S3でCI回すのがコスト的にキツイ時の代替手段程度だろう。
起動
ダウンロードページにも書いてあるが、非常に簡単。
$ curl https://dl.minio.io/server/minio/release/linux-amd64/minio > minio
$ chmod +x minio
$ ./minio
Goで書かれているので、単体のバイナリとして配布されているのが嬉しい。
ただ、上の方法だとhelpが表示されるだけなので、実際に起動するときは
$ ./minio server ./
の様に、serverコマンドとオブジェクトを保存するディレクトリを指定する必要がある。
起動すると、Minio内でAWSのaccess_key_idとsecret_access_keyとして扱える値が表示される。
素晴らしく簡単。
ConoHaちゃんが好きすぎるので、WebAPIを叩くためのGemを(途中まで)作ってみた
この記事は、ConoHaちゃん Advent Calendar の22日目です
TL;DR
ConoHaちゃんが、普通にクラウドサービス的に使えて便利な上にマスコットは清楚かわいいしWebAPIも用意されていてプログラマフレンドリーだし、好きすぎるからAPI用のRubygemを途中まで作ったけどいろいろ大変だった話。
ConoHaちゃん
このはちゃんは、昔は一応VPSサービスと言っていましたが、リニューアル後はクラウドと名乗っています。フルSSDが使えて転送量は定額、そして一番小さなインスタンスだと国内で(たぶん)一番安い料金設定がステキです。
このはちゃんとの出会いは、丁度いまの会社に入った時に、同僚の人たちに「このサービスのキャラかわいいよ」と教えてもらったことに始まります。確かにキャラが可愛かったことと、サービスとしても気軽にサーバーを借りられて、しかも転送量が一定であること、さらに結構頻繁にイベントや勉強会をやっていて、そこでクーポンをばらまいてくれるというどの辺が清楚なのかわからないところが好きで、いまでは自分で何かするときにはとりあえずこのはちゃんのサーバーで検証してたりします。先日、別のAdvent Calendar に書いた「Deep learning でニコ生監視システム」にも、ConoHaちゃんのサーバーを使っています。
ちなみに、1年くらいはもらったクーポンで運用できてましたが、最近は普通に課金しまくってます。
ゲームプラットフォームとしてのSlack
この記事は、 Slack Advent Calendar の19日目です。
Slackは、ゲームプラットフォームだ
最近、よくSlackをチームのチャットツールだと誤解されている方をお見受けしますが、皆本質を見誤っていると言わざるを得ません。Slackがチャットツールではなく、ゲームプラットフォームだという理由は、次の点から明らかです。
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Emojiという美麗なグラフィックのアセッツ、しかもどれだけ登録しても無料
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Emojiのサイズが統一的で、ドットとしての役割も果たす
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テキストベースの複雑なコマンドも入力可能なコントローラ
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ユーザー識別も可能なので、複数のコントローラでマルチプレイも可能
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画面描写がシンプルなので、難しいことを考えずにただ更新前と更新後の画面を用意するだけ
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あといろいろと
以上のように、Slackがゲームプラットフォームだということは疑いようのない事実ですが、その反面ゲームプラットフォームとしてはやや機能が不足していると思われる面も少なくありません
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音を鳴らせない
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FPSが低い
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Directなんとかとまではいかないものの、なんか微妙に不便でよくわからないAPI
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あといろいろ
まあなんというか、Slackはゲームプラットフォームなのに割とゲームを作る能力としては低いです。むしろ最近は、副産物としてのチャットツールの方を成長させようと躍起になり、ゲームプラットフォームとしての本分を忘れ去っているように見えます。
Deep learning で、全ニコ生番組をリアルタイムで監視するシステム作ってみた
この記事は、ドワンゴAdvent calendar(表)の15日目の記事です
ドワンゴでエンジニアをしている @kinoppyd です
TL;DR
ニコ生を監視し、新しく始まったユー生を定期的に視聴し続け、Deep learning Framework の Caffe を使って画像認識し、何が放送されているのかをリアルタイムに知るシステムを作りました。
注意:この記事の中で使っているニコ生へのアクセス方法に関しては、すべてGoogle検索で分かる範囲の情報を使っています。開発者として知っている情報は一切使っていないことを明言しておきます。また、そこそこの数のリクエストを飛ばすので、真似してニコ生側から垢BANされたとしても、一切の責任を負うことはできません。
何の話か
弊社では、なんか人工知能のラボが立ち上がるくらい、人工知能や Deep learning への関心を高めています。毎日サラッとみんなDLの話をしているのに、私自身はDLをまだ利用したことが無かったので、体験してみたくなって作ったという話です。
残念ながら、DLにあまり造詣が無いので、DLの仕組みやチューニングの話は、この記事ではトピックに上がりません。
ともあれ、DLといえば画像認識の話をよく聞きます。画像に何が映っているのかを、かなり高い精度で理解することが出来るデモを幾つか見たこともあります。そこで、生放送のようなリアルタイム性の高いサービスをリアルタイムに画像認識し、何が映っているのかをリアルタイムに認識させるのは面白いんじゃないか? そうだ、せっかくだし今やってる番組全部解析させてみればいいかな、と思ってこのシステムを作ってみました。
建前
画像認識を使ってニコ生の全放送を監視することによって、ニコ生では今何がトレンドで、どういう放送が人気を集めるかということを可視化して分析するツールが作りたかった。
本音
猫が出てくる生放送をすぐに知りたいんだよおおおおお仕事中に猫の映像を見てなごみたいんだよおおおおおお
劇場版ガールズ&パンツァーを観てきた
神だった
これはすごい、最初から全力の、最後まで総力戦って感じだ。もう1回、いやもう何度か観なくては……
Spectre 007 を観てきた
James Bond が大好き
ジェームズボンドシリーズがとにかく大好きで、しかもリブート後初のスペクター登場ということで楽しみにしていた。
とりあえず、観た感想としては、これはロジャームーア時代の007クオリティだわ、って感じだった。さすがに、ロジャームーア以降最高の駄作ダイアナザーデイを超えることは無かったけど、クレイグボンドでは最下位の出来。
楽しめたところとダメだろと思ったところが半々くらいで、まあこんなこともあるよね、って感じの普通の007映画。
とりあえず、車のエンジンが唸る音はもっと聞かせて欲しかった。せっかくのアストンマーチンDB10なのだから。
とりあえず、あと1回くらい観に行こうかな
007そのものの大ファンなので。
ほんの少しだけネタバレ感想
あのすげえタフな悪役、ジョーズじゃねえのかよ
serial experiments lain を観た
動機
先週、一連のキルミーベイベー騒動で、AmazonビデオのDL済みコンテンツすらリモートで削除されたという話を聞いた。
デジタルメディアの購入者は作品を所有することができず、ただ観る権利を与えられているだけであり、その権利はいつ剥奪されてもおかしくない。そういうことを改めて再認識すると、いま手元に所有していない作品はいつの日か突然触れることができなくなってもおかしくない、という焦燥が浮かんできた。
なので、せっかくの祝日だから、今まで観たいと思っていたけど観れていなかった作品を観ようと思い、ずっと観たいと思っていた serial experiments lainを観た。
https://youtu.be/Bb1bXNI4mUQ(バンダイチャンネルで公開されている無料の1話目)